琉球新報は7月4日、安倍晋三首相が日本記者クラブ主催の党首討論会で、米軍普天間飛行場の名護市辺野古への移設について「飛行経路も住宅の上空から海上に変わる」と述べたことについてファクトチェックを行い、発言は「不正確」とする調査結果を発表しました。
ファクトチェック記事全文
辺野古移設で「飛行経路は海上に変わる」という安倍首相の発言は正しい?→不正確 実際には住宅地上空を飛行する可能性も〈参院選ファクトチェック〉(琉球新報・滝本匠 2019/7/4)
ファクトチェックの要旨は以下のとおりです。
対象言説(検証対象は太字部分)
「辺野古への移設について、まず学校や住宅で囲まれた世界一危険と言われるこの普天間飛行場が危険なまま置き去りにされる、固定化は断じてならないとこう考えている。そして辺野古への移設、全く新しい基地を新たに増やすのではない。辺野古が持っている機能、三つのうちを一つに絞ってそれを辺野古に移すことになる。そして、航空経路、飛行経路も変わる。住宅の上空から海上に変わるので、今施している住宅防音、一千数百世帯がこれゼロになっていくということも申し添えておきたい。三つから一つになっていく、例えば空中給油機については、これ20年越しの課題だったが山口県の岩国飛行場に移しているというそういう努力をしているということを申し上げておきたい」(安倍晋三首相、2019年7月3日・日本記者クラブ党首討論会)
レーティング(基準の詳細)
不正確
根拠・理由のポイント
辺野古新基地での経路は海上に限定されるわけではなく、防衛省の普天間飛行場代替施設建設に伴う環境影響評価書は、気象などの要因から「航空機は図示された場周経路から外れることがある」と記している。政府答弁書でも「航空機が場周経路から外れた飛行をするやむを得ないケースがあることは否定し得ない」と記している。
FIJは、メディアパートナーが発表したファクトチェック記事のうち、編集委員会がファクトチェック・ガイドラインに適合していると判断したものを当サイトで紹介しています。
要旨はFIJ事務局が作成したものです。詳細は、記事全文をご確認いただきますようお願いいたします。