FIJ(ファクトチェック・イニシアティブ)は、日本におけるファクトチェックの普及・推進活動を行っている非営利団体です。
誤情報/偽情報や真偽不明の情報が拡散し、社会的分断への懸念が高まる中で、ファクトチェックをジャーナリズムの重要な役割の一つと位置づけ、社会に誤った情報が拡がるのを防ぐ仕組みを作っていこうと、2017年6月、ジャーナリストや専門家ら10人の呼びかけで発足しました。
世界各国では、様々な組織によりファクトチェック活動が展開され、メディアとプラットフォーム事業者が協働して問題に対処する取組みも広がっています。その一方で、日本での取り組みはかなり遅れています。
そこで、私たちは、ファクトチェックの意義に対する認知と理解を広めつつ、実務的な担い手を増やし、業界の垣根を超えて支える仕組み作りを始めました。
FIJの取組みの三本柱は「ファクトチェックの認知・信頼の向上」「メディア・企業・市民との連携」「ファクトチェック支援システムの開発・運用」です。
FIJは、メディア等が活用してもらうためのファクトチェック・ガイドラインを作成、公開しているほか、ファクトチェックをめぐる海外の最新の動向をシンポジウム・セミナー等を通じて伝えてきました。
また、主要な選挙において、メディア等にファクトチェックを呼びかけるプロジェクトを実施してきました。
FIJは、ファクトチェックの実施主体ではなく、実際にファクトチェックを行い、発表しているのはFIJから独立した各メディア・団体です。FIJは、市民や学生などファクトチェックアソシエイトの協力を得て疑義言説をモニタリングし、メディア等に情報提供を行っています。
2019年以降は、各メディア等が実施したファクトチェック結果を一覧・検索できるウェブアプリ(FactCheck Navi)を運営しています。
FIJの活動は「情報通信白書」で紹介されているほか、総務省の有識者会議からも他のファクトチェッカー(実施団体)と連携して、ファクトチェックを推進していくことが期待されています。
FIJは主に会費や寄付、民間の助成金などで運営されており、政府はもちろん、あらゆる組織から独立した非営利団体です。
FIJの事業活動は、法人企業の会員や個人の寄付によって支えられています。
設立以来の主な活動は沿革ページにまとめています。